※この記事は、SDGsに興味のある人向けです。
2030SDGsの認定ファシリのコバヤシ(@BizHack1)です。
先日2019年10月8日に、2030SDGsの認定ファシリの勉強会にいってきました。
認定ファシリの勤め先の会議室で、18名参加(たぶん)です。
2030SDGsの認定ファシリが集まって勉強会をしてきました。SDGsの地方創生をやりましたが、良い議論が交わせました。結果は良い世界でしたが、人口増えたということは、他の地方が減ったということと解釈しました。これは結構複雑ですね。 pic.twitter.com/seUJwricsH
— コバタケ@BizHack (@BizHack1) October 8, 2019
認定ファシリばかり(厳密には3名程は違いました)で「SDGs de 地方創生」をやりました。
今回は、2030SDGsの認定ファシリが、「SDGs de 地方創生」をやってみた話を深堀します。
「SDGs de 地方創生」は、自治体向け
SDGs de 地方創生の公式ホームページには、2030SDGs と SDGs de 地方創生 の違い が説明されています。
SDGs de 地方創生は、なるほど、自治体向けだ。
実際にプレイした感想です。
理由をみていきます。
「SDGs de 地方創生」が、自治体向けな理由
「2030SDGs」「SDGs de 地方創生」どちらにも共通していることは、
ゲームが終わった後に参加者の意識や行動の変容を促すことです。
ゲームの目的も、とても簡潔です。
与えられたお金と時間を使って、プロジェクト活動を行うことで、最終的にゴールを達成すること
では、何がちがうのでしょう?
私が「SDGs de 地方創生」が、自治体向けだと思ったのは、以下の3つの理由からです。
それぞれ、みていきます。
①プレイヤー役割「行政」の存在
プレイヤーに役割があります。
行政と住民です。
行政は、お金をたくさんもっており、専用プロジェクトがあります。
基本的には、住民と対話して、お金を貸し出したり、あげたりします。
こうイメージすると分かりやすいです。
- 専用プロジェクト 減税や増税や公共工事など
- 他のプロジェクト 民間に対して融資や、助成金、補助金など
また、ターン毎に、お金が支給されます。
人口数により変動しますが、国費(税金)がおりてくるイメージです。
②状況メーターがあまり動かない
状況メーターがあまり動きません。
自治体なので、インパクトがないのは仕方がないのかも知れません。
ターン数が4回あるのも、少しずつ状況が変わっていく様子を表しているのかも知れません。
③プロジェクト実行後に、何が貰えるのか不明
運転免許返戻と、公共交通無償化という行政限定プロジェクトがあります。
実行条件は、暮らし9、お金2億、地方議会(議員)です。
これを実行した場合、カードに書いてるのは、予想収益0~1.5億だけです。
お金の予想だけで、肝心の状況メーターがどう動くのかは不明です。
その他のプロジェクトカードや資源等、貰えるのか貰えないのかも不明です。
このため、プレイヤーは次の行動をとります。
- 実際のプロジェクト名と内容をプレイヤーが把握する
- 「おそらくこうなるだろう」という予測を立て、実行する
予想外だとしても、失敗かどうかは問われません。
しかも、ターン毎にお金が支給されるので、つぶれません。
0→1の起業家だとしても、撤退はします。
まして、1→100の事業家なら、ちょっと有り得ないと思うかも知れません。
①プレイヤー役割「行政」の存在
②状況メーターがあまり動かない
③プロジェクト実行後に、何が貰えるのか不明
「SDGs de 地方創生」が、自治体向けなだと思いませんか?
「2030SDGs」と「SDGs de 地方創生」のルールの違い
「2030SDGs」と「SDGs de 地方創生」のルールの違いをみていきます。
大きく7つの違いがあります。
①状況メーターの数
2030SDGs 3つ 経済、環境、社会です。
SDGs de 地方創生 4つ 人口、経済、環境、暮らしです。人口は、なかなか増えません。
②ターン数
2030SDGs 2回 1ターンで、状況メーターが大きく動きます。
SDGs de 地方創生 4回 1ターンで、状況メーターはあまり動きません。
③プロジェクト実行で得られるもの
2030SDGs 明確 プロジェクトカードに記載されており明確です。
SDGs de 地方創生 不明 プロジェクトカードに予想収益の目安が記載されています。
プロジェクト実行するとどういう変化が起こるかを想像しなければなりません。
④専用プロジェクト
2030SDGs なし 全員実行できます。
SDGs de 地方創生 あり プレイヤーの役割により、実行できる出来ないがあります。
⑤プレイヤーの個別ルール
2030SDGs 5つ 大いなる富、悠々自適、貧困撲滅の聖者、環境保護の闘志、人間賛歌の伝道師です。
SDGs de 地方創生 行政4つ/住民不明
行政:状況メーターの数で、人口、経済、環境、暮らしです。
住民:スミマセン、確認できていません(私の役割が行政だったためです。。)
⑥プレイヤーの役割
2030SDGs なし 全員同じです。
SDGs de 地方創生 2つ 行政と住民です。
⑦お金の支給
2030SDGs なし 開始時以外で支給されることはありません。
SDGs de 地方創生 あり ターン後、人口数により行政に対して、支給されます。
4ターンあるので、1、2、3ターン後です。
これらのルール違いで、「SDGs de 地方創生」が、自治体向けにチューニングされている事が分かります。
どちらをやればよいのか?
「SDGs de 地方創生」が自治体向きなのは、わかったよ。
どういう人が参加すればよいの?
はい。
私のお勧めは、
です!
参考に、ツィッター上で実際に体験された方の意見を見てみます。
「2030SDGs」Twitterでの話題
海外でもプレイされています。
カードゲームの話題だけではありません。
SDGs全体の話題であり、日本語以外が多いです。
「SDGs de 地方創生」Twitterでの話題
国内でプレイされています。
カードゲームの話題が多く、SDGs全体の話題はほとんどありません。
まとめ
SDGsを知る一つの方法として、「2030SDGs」と「SDGs de 地方創生」があります。
カードゲームになっているので、プレイするだけで気づく事が出来ます。
ワークショップに参加すると、 なぜSDGsが私たちの世界に必要だったのかの「なぜ」の部分と、それがあることによってどんな可能性が生まれるのかという「可能性」の部分を体験を通じて理解することができます。
何を感じ、どんな気づきがあるのかは、どちらをやっても体験できます。
あなたの、近くでも開催されているかもしれません。
是非一度参加してみてください。
おまけ:ゲームデザインは、プロジェクトデザイン
「2030SDGs」は、一般社団法人イマココラボ+株式会社プロジェクトデザイン
「SDGs de 地方創生」は、特定非営利活動法人イシュープラスデザイン+株式会社プロジェクトデザインです。
先に、「2030SDGs」がつくられ、その後「SDGs de 地方創生」です。
ビジネス向けの「SDGsアウトサイド・イン・ゲーム」というのもあります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。