※この記事は、算定基礎の電子申請をしている人向けです。
行政手続きを電子申請しているコバヤシ(@BizHack1)です。
毎年7月1日~10日は標準報酬月額の算定基礎届(定時決定)の提出時期ですが、2021年はなんだかよくわからない状態になり困りました。
日本年金機構と管轄年金事務所に電話で問い合わせし、どうなっているのか確認しましたので、対処方法をお伝えします。
電話問い合わせするなら、複数申請後2営業日以降が良い
今年の電子申請は、申請時にこんなエラーがでたりします。
関連記事:届書作成プログラムで、正しくてもエラーSE99001が出る原因
申請時にこういうエラーが出ると「送信できて、いないんじゃないか?」と焦りますよね。
すぐに電話問合せして状況確認しようにも「つながらない」ことが多くて余計に焦る。
なんて、まさに悪循環…。
なんとか、電話問合せして確認すると「送信できている場合もある」ようなので、タチが悪いです。
通常、遅くとも翌日には「送信確認」できますが、今回は、送信前に異常終了やタイムアウトエラーがでているにもかかわらず「送信できている場合もある」ので、確実とは言い切れません。
そこで、複数回送信しておいて、翌日に来ているいくつかの通知をみて「送信できている」状態を確認してから問い合わせした方が、問題解決が早まります。
電話問い合わせするなら、複数申請後2営業日以降が良いです。
【問合せ方法は電話しかないの?】
メールやチャットなどの問い合わせ先がなく、電話しかありません。
【日本年金機構電子申請・電子媒体申請照会窓口】
0570-007-123/(050から始まる電話の場合)03-6837-2913
※ 自動音声案内は2番
【受付時間】
・ 月曜~金曜日:午前8時30分~午後7時00分
・ 第2土曜日:午前9時30分~午後4時00分
※ 祝日(第2土曜日を除く)、12月29日~1月3日は利用不可
なぜ複数回送るのか?相手が迷惑するのでは?
私は23回申請しました。
サーバー負荷がかかるし迷惑だと思っていますが、なぜこんなに多くの申請をしたのかを説明します。
「ワンストップサービス」のメール通知のタイミング
「ワンストップサービス」は、申請したデータの処理状況をアナウンスしてくれるメール通知です。
これがくると、送信したデータが相手側サーバーに到達していることがわかります。
「ワンストップサービス」のメール通知状況はこんな感じです。
送信日 | 送信時間帯 | 件数 | 結果 |
---|---|---|---|
7月1日(木) | 16:02~18:55 | 4件 | 不受理 |
7月2日(金) | 09:06 | 1件 | 不受理 |
7月3日(土) | 09:31~10:25 | 3件 | 不受理 |
7月4日(日) | – | 0件 | – |
7月5日(月) | 10:55~15:55 | 5件 | 不受理 |
届書作成プログラムにある「申請状況の照会」はこんな感じです。
「申請状況の照会」を見てわかりましたが、申請した順番で通知が来ていません。
どういう状況になっているのか不明だった7月1日は、何回申請したのかもわかりませんし、申請データ全部が到達しているのかも不明です。
状況が把握できた7月2日は、12回申請して全部が到達していることがわかりました。
以降、時系列で解説します。
7月1日、11回申請した理由
7月1日は「ワンストップサービス」の通知で到達しているものが11回ありました。
少なくとも11回は申請していることが理解できました。
先に話したように「ワンストップサービス」の通知メールは、申請後すぐにくることはなく、1、2日(前回は申請後の翌日)になってから届きます。
この日は、申請時点で統一性のないエラーが出るので、サーバーに到達しているのかもわかりません。
「異常終了」のエラーがでているので「詳細な対処方法につきましては、ヘルプ(F1を押下)を参照ください。」にしたがい内容を参照すると、仕様のような説明に「ヘルプデスクへ連絡して指示に従ってください。」とあります。
早速、日本年金機構の電子申請・電子媒体申請照会窓口(0570-007-123、2番プッシュ)に電話を掛けますが、午前中は、電話がつながらず状況に進展なしです。
別の予定を済ませ、18:00ごろから電話をかけ続けやっとつながります。
担当オペレーターの方とエラーが出た経緯などを説明すると、このような回答を頂けました。
不具合の検証はしている(エスカレーションにはのっている)ようですが、ホームページの案内に「状況のお知らせ」をする機能がないですし、一旦「申請を停止する」予定もないようです。
申請ボタンが押される状態になり、サーバー負荷がずっとかかる状態のままになりそうです。
エンジニアなら停止処理にうつると思いますが、現場に方針が下りていないなら仕方がありません。
そこで「電話はつながらないかもしれないので、念のためいくつかデータ送信しておいてもいいですか?」と相談し「そうしていただけますか?」との回答を頂けました。
電話が終り、メールをみると「ワンストップサービス」の通知が「不受理」でいくつかきていました。
内容をみてみる(xml形式)と「氏名(カナ)のスペース半角、全角の間違いです。」と記述ミスが書いてありました。
【内容をみてみる(xml形式)】
xmlデータは、windowsのメモ帳ですべてのファイルやIE11に紐づければ内容確認できます。
前年度受理されているデータ転記したつもりでしたが、できておらず私のミスです。
通常なら、1回の送信だけで翌日以降に指摘箇所を修正し再申請すれば良いのですが、統一性のないエラーから、少なくとも19:07前までにサーバー側で受信できた8回は同じデータでしたので「不受理」の理由は全部同じです。
電話終了後の19:07からの申請は、この間違いを修正したデータを4回送信しています。
これが、7月1日に11回申請した理由です。
7月2日、12回申請した理由
7月2日は12回申請しています。
前日に「申請のタイムスタンプ順に処理されるわけではない」ことがわかったので、おおよその状況把握ができ、申請回数の記録をしました。
7月5日にこの日申請した12回全てが、処理中になっていたので、申請と処理中が同数の為、間違いありません。
この日は「ワンストップサービス」の通知が1件きています。
前日同様エラー理由で「不受理」です。
結果的にこの日は1件しか返ってきておらず、3、4日は土日なので窓口は営業していません。
電話問合せは、休み明けの5日までまつことになります。
念のため、再度前日修正データを送信しておきました。
これが、7月2日に12回申請した理由です。
このように、私にミスで間違ったデータを送信してしまったとしても、今のシステムやオペーレーションを含む運用方針では「迷惑ではない」ようです。
2日間で合計23回申請し「迷惑」だと思っていたのは、ユーザー側の「勝手な思い込みかも知れない。」と考えるようにしました。
7月5日、管轄年金事務所との連絡
休み明けの5日(月)にそれ以降の「不受理」通知のエラー内容を確認すると、送信日時7月1日19:29以降から「以前に提出された申請データと重複しています。」にかわっていました。
前日の問題「記載間違い」は修正できているようですが、今度は「重複」です。
再度、以下の画像をみてください。
送信されたデータは、タイムスタンプ順に処理されていません。
今回のエラー内容には、管轄年金事務所の電子申請窓口の電話番号があったので、実際に処理している窓口に電話を掛けると、前日の全体の年金事務所と同様の回答に加えて、以下の回答を得ました。
目視確認で受理されていることを確認できました。
7月15日、申請完了通知がくる
7月15日に「ワンストップサービス」から、以下のような「受領完了」と「申請完了」のメールが届きました。
申請状況の照会をみてみると「処理中」となっていた、7月1日19:14送信したデータが「要ダウンロードあり」のステータスに変わっています。
データをダウンロードし内容をみると「決定通知書」でした。
年金事務所に電話確認で目視して頂いたとおりの結果です。
結局、7月1日の間違い箇所を修正した「1回目の送信」データで、問題がなかったようです。
2021年7月現在のシステムは、こんな仕様っぽいです。
「到達」時の「ステータス更新はない」ので気長に待ちましょう。
前回は2日後には完了していましたが、今回は14日かかっています。
電子申請でも、2週間ぐらいはかかることがあるようです。
9月15日、申請情報の削除事前通知がくる
2021年9月15日に以下のメールがきました。
7月1日に申請した、データミス申請の削除予告です。
4件きていますが申請数と数が合いませんし、7月2日にもデータミスの申請分が複数あるので、先方システムの処理順で、申請分だけ届くのかも知れません。
ユーザー側から取り下げすることはできませんが、2か月に削除処理がされるようです。
まとめ
算定基礎届は、昨年からGビズIDが使えるようになり、ずいぶん簡単になりました。
この記事に書いたように「あっという間に終わる」はずでしたが、まさか申請受理でこんなに苦労するとは思いませんでした。
問合せが殺到しているようですから、この記事がお役に立てばうれしいです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。