※この記事は、通信速度を測りたい人向けです。
通信速度を測ってみたコバヤシ(@BizHack1)です。
通信するのに、ほとんどの機材をWi-Fi(無線)で接続していますが、自主開催セミナーなどでは、ケーブル接続(有線)しています。
通信速度を測ってみると「その方が良かった」からです。
今回は、【Wi-Fiと有線】どっちが良いのか測ってみる【速度と安定度の測り方】を紹介します。
無線よりも有線の方が速度が速い
通信速度は、無線(Wi-Fi)より有線(ケーブル接続)の方が良いです。
下の図は、手持ちのノートPCで通信速度を「無線」「有線」で接続し、ざっと測った数値です。
通信速度を計測したツールは、fastspeedを使いました。
無線(Wi-Fi)接続で、下り250Mbps/上り340Mbpsです。
有線(ケーブル接続)で、下り560Mbps/上り370Mbpsです。
下りで310Mbps、上りで30Mbpsの速度差があり、有線の方が無線より速いことがわかりました。
無線よりも有線の方が安定する
速度は有線が速いことがわかったので、安定度を計測してみます。
通信速度を計測したツールは、安定度もわかるみんなのネット回線速度(みんそく)を使い、ノートPC、スマホ、タブレットを計測しました。
ノートPC(Lenovo ThinkPad X13)
スマホ (Google Pixel 5)
タブレット(iPad mini(第5世代))
計測は、同一日時ではなく一概には言い切れませんが、概ね無線より有線の方が速くて安定していることがわかりました。
「速度」や「安定度」は、下り/上りと Ping(ピング)、Jitte(ジッター)という数値と関連しており、詳細は後述します。
計測した機器の詳細
計測した機器の詳細は以下です。
機器 | 製品 | 無線 | 有線 |
---|---|---|---|
ノートPC | Lenovo ThinkPad X13 | Wi-Fi | ケーブル |
スマホ | Google Pixel 5 | Wi-Fi & 5G | × |
タブレット | iPad mini (第5世代) | Wi-Fi | × |
ルーターは「IPv4 over IPv6」という規格に対応していません。
発売が5年前で、当時にその規格がなかったからです。
機器 | 要素 | 製品 |
---|---|---|
ルーター | 11ac(IEEE 802.11ac) ※IPv4 over IPv6未対応 | ELECOM WRC-2533GHBK-I |
有線ケーブル | カテゴリー8 | イーサネットケーブル ManKn |
通信回線 | 光回線 | フレッツひかり 隼 |
プロバイダ | IPoE(IPv6)対応 | OCN |
有線ケーブルは、カテゴリー8という40Gbps / 2000MHz出るケーブルです。
対応の通信回線や機材はまだ出回っていないため、完全にオーバースペックですし、耐久性や信頼性があるのか不明ですが、価格は数千円と安いので、あまり気にせずAmazonで8mと10mの2本をポチり使っています。
通信が遅くなっている要因で多いのが「ケーブルが今の規格に対応していない」があります。
新しいケーブルにするだけで速くなるかも知れません。
覚えておきたい通信用語
それでは、「速度」「安定度」に関係する通信用語を説明します。
下り/上りとは
通信の速度は「下り」と「上り」で、数値が大きいほど速いです。
名称 | 関係する速度 | 事例 |
---|---|---|
下り | ダウンロード | ホームページの表示、データのダウンロード、メールの受信するときなど |
上り | アップロード | メールの送信、自分のパソコンからインターネットへデータをアップロードするときなど |
Netflix (ネットフリックス)やDisney+ (ディズニープラス) などの動画配信サービスを視聴するなら「下り」ですし、スマホで撮影した写真や動画をGoogleドライブやiCloudなどのクラウドストレージに保存するなら「上がり」です。
Ping(ピング)、Jitte(ジッター)とは
通信の安定度は「Ping(ピング)」「Jitte(ジッター)」で、数値が小さいほど安定しています。
Ping(ピング)は、通信の応答速度のことです。
サーバーからの応答の速さになるので、小さいほど早いです。
Jitte(ジッター)は、Pingの最大~最小のブレ幅のことです。
値が小さければ、Pingが安定しています。
オンラインの対戦ゲームなどでは、リアルタイムでユーザー同士が攻防を繰り広げるので、これらの値が小さければ、遅延(レイテンシ)が小さくなり、快適にプレイできます。
また、オンラインセミナーの資料で、パワポのスライドで回転アニメーションなどを多用している時も、相手側の視聴端末では、コマ落ちしていることもあります。
進行のテンポが著しく損なわれるため「不要なアニメーションは使わないようにする」などの配慮をしましょう。
簡単にできる計測ツール
簡単にできる計測ツールをいくつか挙げておきます。
参考にしてください。
fastspeed
fastspeedは、Netflixが提供しているツールです。
URLをクリックすると、fastspeedのページで「下り」速度の計測が開始されます。
計測完了後[詳細を表示]ボタンを押すと「上り」の計測が開始されます。
Googleのスピードテスト
Googleが提供するツール「スピードテスト」は、ブラウザで「スピードテスト」でググります。
検索結果の一番上に表示されるので、[痩躯度テストを実行]ボタンを押します。
すぐに計測が開始され、しばらく待つと結果が表示されます。
Internet Speed Test(USEN)
Internet Speed Test(USEN)は[測定開始]ボタンを押すと計測開始されます。
下り、上り、PING、JITTERの他、webサービスやゲームなどの用途別に、通信環境が快適かどうかをアイコンで示してくれます。
みんなのネット回線速度(みんそく)
みんなのネット回線速度(みんそく)は、もう少し詳しい通信状態を知りたい時にオススメです。
また、IPv4やIPv6という言葉がチョコチョコでていますが、専門的すぎるので詳しく触れません。
「IPv6だと速い」くらいの認識で良いです。
スマホ用のアプリもあり、一度自分の環境を登録しておけるので次回は呼び出すだけで済みます。
また、計測結果を共有することで、地域ごとで自分の環境に近い他者との比較ができ便利です。
通信速度計測の注意点
通信速度の計測で、気を付ける注意点をお伝えします。
計測ツールによって同じ値にはならない
それぞれの計測ツールの値は「同じ」になりません。
提供元の計測ツールの計算式やサーバーの場所などにより違うからです。
などを覚えておきましょう。
測定時はデータ容量を使う
計測時は、データ容量を使います。
外出先で、容量制限のあるキャリア回線(4Gや5G)を使っている時は、気を付けましょう。
時間帯により速度は変わる
共有回線の場合、時間帯によって速度はかわります。
昼休みや夜など、YoutubeやNetflixを見ている人が多ければその分速度が落ちるからです。
また、NTTの「フレッツ光」などは、普及しているが故使っている人も多く「全然速度が出ない」こともあります。
速度や安定度の改善は、トータル的に見る必要があります。
「NURO光にしたけど、フレッツ光より速度が出ない」「iPhone12Proなんだけど、Zoomが切れる」なら、機器同士を接続している有線ケーブルに、1本でもカテゴリー5(100Mbps/100MHz)規格のケーブルがあるならそのケーブルを変えることで、速度が上がったりします。
まとめ
今回は、無線と有線で通信速度を測lってみました。
仕事でやる小人数のオンライン会議などでも、口頭だけのものは無線(Wi-Fi)接続でも困りませんが、スライドや動画など、データが重いものをリアルタイム共有するなら「有線接続」が良いです。
定期的に「通信の数値」で測っておくことで、自分の通信環境が「速い」のか「安定」しているのかが把握できます。
紹介した通信速度計測ツールは、操作が簡単ですので、あなたの環境の「通信速度」を測ってみて下さい。
最後まで読んで頂きありがとうございました。