※この記事は、届書作成プログラムを使っている人向けです。
SE99001で困ったコバヤシ(@BizHack1)です。
日本年金機構が無料で提供している「届書作成プログラム」は、使用頻度の高い届書を作成し、電子申請出来るので便利ですが、正しく使っていても「SE99001」が返ってきて困る事があります。
今回は、届書作成プログラムで、正しくてもエラーSE99001が出る原因を紹介します。
「届書作成プログラム」とは?
「届書作成プログラム」とは、日本年金機構が無料で提供している、届書を作成・電子申請出来るソフトウェアです。
2023年1月現在、ソフトウェアはWindows95あたりのUIで、4Kモニターでみると文字が小さく使い勝手はすこぶる悪いですが、GビズIDに対応していているので、総務担当者にとって一般的な届書業務をこなすにはトータルバランスが良いといえます。
関連記事:【GビズIDで何ができる?】登録のやり方を説明【今後に期待】
関連記事:GビスID(電子申請)で何ができる?【算定基礎をやってみました】
SE99001が出る原因
SE99001が出る原因は「プログラムが異常終了した時」ですが、プログラムの仕様を知らないとドツボにハマります。
というのは、過去3ヶ月に申請や申請状況がない場合もSE99001が返ってくるからです。
どういうことか説明します。
発生原因はどこにも書かれていない
「届書作成プログラム」を起動すると「起動メニュー」が立ち上がります。
ここで「届出書の申請・申請状況の申請」を押すと認証方法を問われるので、選択した認証方法でログインします。
過去に申請や申請状況のデータがない場合、以下の画面が返ってきます。
メッセージ通りヘルプをF1キーを押して呼び出しても、
「ヘルプデスクへ連絡して指示に従ってください。」
と書かれているだけで原因がわかりません。
公式サイトで情報を探しても見当たりませんし、ヘルプに書かれている「ヘルプデスク」を検索してもそんな文言は見当たりません。
発生原因はどこにも書かれていません。
3ヶ月経過でデータが削除され、データがないから「異常終了」
「届書作成プログラム」は、ローカル上(自分のPC)にデータ保存しますから、自分で削除しない限り存在していると思いますが、実は、3ヶ月経過でデータを削除する仕様です。
最終提出日で判定
期間中に何らかの提出をすれば、そこから3ヶ月になります。
削除されないデータ
作成途中のデータ「.jkk」は削除されません。
という訳で、呼び出すデータがないからプログラムからみると「異常終了」になる訳です。
ログイン情報の保持は3時間
また「ログイン情報の保持は3時間」という事も紹介しておきます。
というのも、一旦先の状態になった後「届書作成プログラム」を終了し、再度起動してから「起動メニュー>先と同じ認証方法を選択>届出書の申請・申請状況の申請」を押すと、すぐにSE99001が出ます。
一見、認証方法でもSE99001が出ているように見えますが、そうではなく、サーバー側にログイン情報が保持されたままになっている為、ログイン入力画面が出ないのです。
「届書作成プログラム」は、SE99001のような異常終了が返ってきても、ログアウトする処理がないので、ログインしてから3時間経過後にアクセスすると元の挙動に戻ります。
これを知っておくと、以下のような時間の浪費を避けることが出来ます。
サーバーアクセスが多い時
もう1つ「サーバーアクセスが多い時」も発生頻度が高いようです。
以前「算定基礎届」の提出時期に(=繁忙期)にサーバー負荷による、エラーが頻発した事がありました。
関連記事:【算定基礎の電子申請】エラー多発。申請ステータスが進まない時の対処方法【GビズID+届書作成プログラム】
この時も電話問合せし「提出書類を相手に目視確認してもらった」というデジタルの意味が全くない顛末でした。
仕様がどうのというより、要因が多すぎて先方も「何が原因か不明」な状態で「電話がなりっぱなし」との事です。
など、運営が回っていないようなので、繁忙期は頻発するようです。
日本年金機構への問合せ方法
日本年金機構への問合せ方法は、以下になります。
メールはなく、電話かチャットになります。
また、電話(ナビダイヤル)は、210秒毎(3分30秒)に追加料金がかかりますので、質問事項をまとめておくと良いです。
チャットでも解決しない(2023/01/30現在)
以前はなかった、チャットについて使用感を紹介します。
今回の「SE99001についてどう回答するのか?」を見てみます。
相談チャット総合窓口(対話形式により自動で対応するサービス)にアクセスし、[相談チャット総合窓口]を押します。
「同意事項」の[はい]を押します。
「該当業務選択」の[電子申請]を押します。
「選択肢」から[よくある質問を探す]を押します。
「届出作成プログラムについて(エラーメッセージに関するお問い合わせ)」がありました!
押してみます。
エラーコードorエラーメッセージで例文付きでガイドしてくれるので「SE99001」と入力します。
[「メッセージID:~場合は?]を押すと、概要が説明され、ねんきん加入者ダイヤル(日本年金機構電子申請・電子媒体申請照会窓口)にリンクが貼ってあります。
詳細は書かれていないので、電話するしかありません…。
役に立っていないので[いいえ]を押すと、選択肢のアンケートが出ます。
[探していた内容だったが解決しなかった]を押すと、アンケートのお礼と他の質問がないかを促してくれます。
という訳で今は役に立ちませんでした。
「届出作成プログラム」の設計変更で使いやすい仕様になれば、知見が貯まってくるので、今後は改善されるかも知れません。
まとめ
今回は「届書作成プログラム」でSE99001が出る原因を紹介しました。
過去3ヶ月に申請や申請状況がない場合、SE99001が返ってきます。
「届書作成プログラム」が過去のデータを削除する為、プログラムからみると参照するデータがないから「異常終了」したという訳です。
仕様を知ると確かにそうですが、これは電話で問い合わせしないと、知りようがない情報です。
また、認証で一度ログインすると、3時間はログインされっぱなしになります。
同じ手順で「届出書の申請・申請状況の申請」を押し、認証方法を選んでも、3時間はログインされたままですから「ログイン画面」は出ません。
ログインする場面でも「SE99001が出た」という訳ではないので安心して下さい。
このように、ソフトウェアが低品質なので「算定基礎届」のように提出時期が決まっている繁忙期は、ソフトウェア側、サーバー側それぞれで複数の要因が重なり、エラーが頻発するかも知れません。
「届書作成プログラム」は、他の公的アプリに比べてUIやUXがまだまだで、使いやすいとはいえませんが、紹介した原因を知っておくと時間の浪費を避けられます。
参考にして下さい。
最後まで読んで頂きありがとうございました。