※この記事は、事業で音声配信を考えている人向けです。
ネットラジオを1年やってみたコバヤシ(@BizHack1)です。
今回は、40代後半からはじめたネットラジオ。少額投資で1年23回の経験を積むを解説します。
収益化するなら投資して経験を積む
事業責任者のあなたは、新規事業の展開を考えます。
全くの未経験のジャンルでも取り組むことがあるでしょう。
2、3年で結果を出すなら、そのジャンルでインパクトのある”もの”や”こと”にお金を使いましょう。投資すると経験が早く積めます。
なぜ、投資する必要があるのか?
理由を説明します。
①経験を積んでいる時間はお金がでていく
全く未経験のジャンルなら、経験を積んでいる時間はお金を生みません。
全てコストです。早く経験を積めば、お金が出ている状態が止まります。
②商品作りに専念できる
必要ない商品は誰も買いません。
商品の品質を上げるには、量を増やす必要があります。
商品作り以外に投資することで商品作りに専念できます。
③何が必要か知ることができる
商品以外のやらないとわからないビジネスの仕組みを知ることができます。
宣伝方法、決済システム、人員体制など、見える化できます。
40代後半ではじめたネットラジオ
具体例で説明します。
これからの時代「個の力」が重要だと感じた私は、46歳で「ネットラジオ」をはじめます。ジャンルはビジネスで小規模の事業者の方々を対象に放送局で、毎週火曜日朝6:00~6:30の番組”BizHack MEDIA”をやっています。(2021年07月に終了)
また、放送後にPodcastでデータ配信もしています。よければ聴いてみてください。
全くの未経験のネットラジオをするにあたり、この番組をフロントエンド商品のテストの位置づけで1年間放送実績を積みました。どうやったのか振り返ります。
音声配信の全体要素を出す
配信するにはどうすれば良いかを調べると、企画>収録>編集>配信の工程がありました。更に収益化するために番組の宣伝が必要です。
これを1人で全部やるには、相当時間がかかるでしょうし、出来るようになったとしても売上が0円の可能性が高いため、短い期間にすることを決めます。
けれど、何の要素をやらなくても良いのかわかりませんでした。
放送局との出会い
ある日、放送局の存在を知り「これならいけそうだ」と感じました。
⇒ 自己発信できるメディア「ネットラジオ」を準備をしています。
①持続可能なビジネスモデル
放送局を知った当時は、開局してから4年目の個人事業主で、約500名(2020年8月現在は600名)ほどのパーソナリティーが在籍していました。
パーソナリティーがお金を払って放送するスタイルです。
最低限必要なコストは、パーソナリティーになるための講座料と月額のランニング料(放送回数により価格は違う)です。
放送局側は、番組リスナーが0人でも安定収益を上げることができ、パーソナリティ側は、コストを払えば放送局がなくならない限り、何年でも続けられます。
プラットフォーマーとして成長性があり、持続可能なビジネスモデルです。
②多くの工程を担ってくれる
編集や配信はもちろんですが、番組内で使用しているBGMやジングルは放送局が使用権をJASRACから買取している中から選んでいます。
メンドウな権利処理を担保できているので気にしなくても良いです。
収録時は、PAと呼ばれる音響スタッフが担当になり、BGM、ジングル、キュー出しなどの進行や、ゲストなどで複数人収録時の音響設定、収録時間オーバー時のつなぎ編集作業などをしてくれます。
品質がどうというより、30分の番組にまとめて頂けることが助かります。
また、収録は、パーソナリティーが住んでいる地域の最寄りの全国に7か所のスタジオ(2020年8月現在)に所属し、遠方のスタジオでも利用可能です。
これらは一例ですが、パーソナリティーは企画と収録に集中できます。
②何が必要か知ることが出来る
放送局は、数百名のパーソナリティー分の収録を毎日、各地のスタジオで収録しています。パーソナリティーによって、月の放送回数が違いますが、本局の大阪スタジオでも月に数百回の収録数とのこと。
これだけの物量をこなすと、日々いろんなトラブルが発生し、それに短い時間で対処していかなくてはなりません。各業務にどのくらいの人員が必要でそれを回す為に何をやっているかなど、業務全般を知ることができます。
集中する要素だけに絞る
放送局を知ったことで、音声配信が「ラジオ」になりました。
パーソナリティーにならないと番組を持てないので、パーソナリティー養成講座を3か月間受けます。間に何をいつまでに、いくらかかるかを試算した結果、商品=企画と収録、収益化=番組の宣伝方法のみ1年間やることにしました。
1年続けて学んだこと
「放送局でネットラジオをはじめる」という選択をした私は、1年で23回放送の実績を得ます。
かかったお金は410590円(税込)です。スタジオまでの交通費や、他の講習費などは含んでいませんが、それでも50万円以下に収まっています。
2年目以降は、ランニングコストだけになり、158400円(税込)。3年目までを準備期間とすると、総額727390円(税込)になります。
この金額が回収目標です。
計測する仕組みが必要
番組という商品の作り方を学ぶことには不要でしたが、稼げる商品を作るなら、計測する仕組みが必要です。
⇒ はじめから100点はいらない。まずは30点で完成させる【磨く感じ】
けれど、放送局から数値データはでてきません。
番組の全ての責任はパーソナリティーにあるからだと、私は思っています。
今は、希望者に放送局の再生ボタンのクリック数の集計データを数か月遅れで、配布しているようです。
そこで、Anchorという音声配信サービスを10月後半から使いはじめ、放送局のデータを配信することで、ある程度のデータがとれるようになりました。
一応ユーザー属性もとれますが、これはSpotify(スポティファイ)登録ユーザーのみのようで参考程度です。Googleアナリティクスなどを組み合わせクロス集計するなど仕掛けが必要かもしれません。
マッチするマーケットを探す
放送局にはパーソナリティー全員が参加するFacebookのグループページがあり、自分の番組を宣伝しあっています。
ここで、積極的に発信し、セールスライティングをしているであろうパーソナリティーの投稿をお手本に、テスト投稿を始めます。SNSの使い方が未熟な私は、2、3か月後から投稿できるようになりました。
本来ならユーザー数を増やすことから始めるのがSNSの作法のようですが、グループ投稿できるので、放送局の関係者5~6名の友達しかいない状態でも数値がとれます。
インプレッション150~200、エンゲージメント15~20です。
番組のジャンルは違えど、同じ放送局の所属パーソナリティー同士という事もあり、10%のエンゲージメント率は良い方だと思いました。
番組宣伝をパーソナリティーグループでテストすることで、データを蓄積できました。
稼げる商品を作るなら、マーケット探しが必須になります。
なぜなら、Facebookのグループページは放送局のマーケットで私のマーケットではないからです。
2年目の設計図は収益化に近づいた
1年目に放送局を使うことで、番組という商品の作り方、番組宣伝の方法など要素を絞ってテスト出来ました。この実績をもとに1年目の設計図を更新します。
放送局には、番組からの収益の仕組みもあり、音源を下代~上代内で販売することができます。仕入値は公開できませんが、放送音源としては格安です。けれど、放送局内ではデータ収集しても活かすことはできませんから、仕入すること自体が必要ありません。
コストを押えるなら、販売手数料だけのnote(ノート)やVoicy(ボイシー)を使うと良いでしょうし、集客も期待が持てます。例えば、稼げる商品に誘導するための商品の置き場所としてとらえるなどです。
まずは、マーケットを見つけることで、やり方は、目ぼしいプラットフォームに10分程度の音声データを用意して投入し、データを収集していくなどです。
727390円(税込)が回収目標ですが、2年目にマーケットが見つかるなら、放送局の放送回数を減らしてコスト自体を下げて良いですし、番組にスポンサーをつけ別の収益源をつくっても良いかもしれません。
方法はいくらでもありそうです。
1年続けて学んだことから次にやるべきことがみえてきました。
ぼんやりしていた部分が具体的な固有名詞に変わり輪郭がでてきました。
2年目の設計図は収益化に近づいたと言えます。
まとめ
未経験で収益目的なら、お金を使って経験を積むと収益化も早いという話をしました。
お金を使うのは、そのジャンルでインパクトのある”もの”や”こと”です。
私は40代後半で放送局を使ってネットラジオをはじめました。
ちまちま経験を積んで一喜一憂する時期は20年前に終わっています。
前を向くと、10年後は50代後半、20年後は60代後半です。その時でも稼げているなら、2、3年ぐらいは投資してもいいとは思いませんか?
最後まで読んで頂きありがとうございました。