※この記事は、ノートアプリ探している人向けです。
Notion(ノーション)のデータベースに魅力を感じたコバヤシ(@BizHack1)です。
今回は、Notionの魅力はデータベース。タスク時間の予績を作り2週間運用した結果を紹介します。
Notionとは?
Notionは、Wikiやドキュメント、データベース機能、共有機能、多彩なビュー表示、豊富なテンプレート等、高機能なノートアプリです。
特に、ノートアプリで簡易とはいえ、データベースが使える事が大きく、多彩なビュー切り替え(テーブル・リスト・カレンダー・kanbanボード・タイムライン)に対応しているので、タスク管理やプロジェクト管理に重宝します。
対して高機能であるが故に、学習コストが必要ですから、難しいアプリかも知れません。
公式サイト:Notion
Notionの料金プラン
Notionの料金プランは、以下の4つです。
- パーソナル 無料
- パーソナル Pro $5/月($4/年)
- チーム $10/月($8/年)
- エンタープライズ 要問合せ
※2022年8月現在
無料のパーソナルプランは「メンバー自分のみ・ゲスト5人まで、ファイルアップロード5MBまで」などの制限がありますが、基本的な機能は利用することが出来ます。
もちろん、データベースも無料で使う事が出来ます。
Notionのデータベースに魅了を感じた理由
私は以前から、以下の手順でタスクやToDOを管理していました。
以下のように毎週100分ほどかかっています。
- 前日の実績と毎日の入力:70分/週(10分×7日)
- 前週実績と翌週予定設計:30分/週
1年で10日間の計算です。
※1日8時間換算。80時間=4800分=100分/週×4週/月×12か月
この時間を確保している為、日々の時間コントーロールが出来ている訳ですが、もっと自動化すれば30%位は浮くんじゃないかと常々思っていました。
エクセルのマクロを組む。IFTTTで連携させる。
など方法は思いつくのですが、時間を割くに至らず二の足を踏んでいました。
そんな時「Notionというノートアプリがデータベース機能を持っている」と知ります。
公式サイトでNotionのデータベース機能をみてみると、データを取り出せたり、計算式が使えるようです。だったらアリなんじゃないか?と思った次第です。
これが、Notionのデータベースに魅了を感じた理由です。
今回紹介するのは、以下を組み込んだNotionのデータベースを使った「タスクの時間を管理」です。
「タスクの時間を管理」を作ってみる
それでは、データベースをどのように使ったのか見ていきましょう。
作成したデータベースは以下の2つで、
- 「予定」参照用データベースを作成する
- 「実績」入力用データベースを作成する
ついでにToDoも作成し、2週間運用してみました。
「予定」参照用データベース
まずは、以下の画像のような「予定」の参照用データベースを作りました。
項目 | プロパティ | 内容 |
---|---|---|
ID | タイトル | 参照用ID |
種別 | テキスト | プロジェクト名 |
分類 | テキスト | 個別タスク |
時間 | 関数(合計) | 予定曜日時間の合計 |
曜日 | 数値 | 予定日~土曜日工数 |
計算 | 合計値 | 一番下の行にある計算式 |
この月の月予定は、既にエクセルで作成済みで、残タスク時間や割り込みタスクなどを調整しています。
この調整済み数値を、先の項目/曜日に数値入力しています。
「実績」入力用データベース
次に、以下の画像のような「実績」入力用データベースを作りました。
当日以外と参照は、非表示にして「曜日実」部分に実績値を入れます。
項目 | プロパティ | 内容 |
---|---|---|
種別 | テキスト | プロジェクト名 |
分類 | テキスト | 個別タスク |
参照 | リレーション | 参照用データベースのID |
時間予 | ロールアップ | 参照用データベースの時間 |
時間実 | 関数(合計) | 実績曜日時間の合計 |
差分 | 関数 prop(“時間予”) – prop(“時間実”) | 予定と実績時間の差分 消化できているか数値把握 |
曜日予 | ロールアップ | 参照用データベースの曜日 |
曜日実 | 数値 | 実績日~土曜日工数 |
計算 | 合計値 | 一番下の行にある計算式 |
これで、そのタスクの予定と実績時間の差分がわかるようになりました。
プロジェクト毎の集計表など
プロジェクト毎や種別毎の集計表なども別で作成しました。
また、先の「予定」にフィルターのソート等で目的別にビューを作り、タブ切替で閲覧出来るようにもしました。
これらは、どちらの方が使い安いのかを比較する為に作成しています。
いずれにしても、データベースが使えると、時間をかけず目的の情報にたどり着けることが強みです。
「ToDo」を使ってみる
Notionを知ってから、先のデータベースを作成するまでに6時間かかったのですが、元々10時間を見込んでいたので、ついでにToDoも使ってみます。
ToDoは、データベースと連動せず、Notionのテンプレートのまま使用しています。
色んな事を詰めすぎると、管理を管理することになりがちですから「とりあえず使ってみる」から始めます。
「週次予定表」目次ページ
最後に、視認性を高めたり、アクセス導線の高速化のため、先に作ったデータベース群とToDoを一覧できる以下の目次ページを作ります。
表示項目は以下の通りです。
表示項目 | 内容 |
---|---|
見出し | 週番号(対応する月日) |
週間表 | 曜日と対応する日 |
タスク | 仕事を進めていくうちに出てくる追加タスク |
ToDo | 毎日のToDo(トグルで非表示) |
実績 | 「実績」入力用データベース(トグルで非表示) |
予定 | 集計A |
予定 | 種別 |
予定 | 「予定」参照用データベース |
目次のように、情報を集積させることは、サイドビューより必要な項目をドラッグ&ドロップで配置すればよいだけなので、簡単に作成できます。
これで、作成は終了です。
2週間運用してみた結果
さて、2週間運用後の結果を見てみましょう。
所感は以下の感じです。
- 毎日のタスクは、ToDoだけ見る
- 実績入力は、ランチ前、仕事終了後、仕事後タスクは、翌朝一の3回
- 入力はPCのみ、iPadは閲覧
- 目次ページの追加タスクは役に立つ
- ToDoとタスク連動できるとなおヨシ
- 1週目は設定があり時間がかかった
- 2週目は1週目のコピペなのでアッという間
- タスクとプロジェクトはそれぞれmasterデータを持った方が良い
次にかかった時間を見てみます。
計測項目 | Notion | エクセル |
---|---|---|
前日の実績と毎日の入力 | 35分/週(5分×7日) | 70分/週(10分×7日) |
前週実績と翌週予定設計 | 30分/週 | 30分/週 |
合計 | 65分 | 100分 |
週35分の短縮で、1年だと10日間が6.5日間です。
- Notion 6.5日間 ≒ 52時間 = 3120分 = 65分/週×4週/月×12か月
- エクセル 10日間 ≒ 80時間 = 4800分 = 100分/週×4週/月×12か月
※1日8時間換算
実に35%の工数削減です。
予想は30%でしたので、大きな成果と言えます。
以下は、ここから更に半年運用し改良したものです。
よりシンプルになっているので興味があれば観て下さい。
関連記事:Notionで週間タスク表を作る。データベースを使い予定と実績、残り時間を意識
まとめ
今回は、ノートアプリNotionの魅力であるデータベースを使って、タスク時間の予績を作成し2週間運用した結果を紹介しました。
結果は上々で、35%の工数削減に成功しました。
Notionのデータベースや関数は、簡易であり複雑化しないので、ちょうど良い塩梅です。
学習コストが少し必要ですが、Notionのようなノートアプリでデータベースが使える製品は他にないので、データベースに魅力を感じることが出来るなら検討してみて下さい。
逆にデータベースが必要なく、ブログなど文章の書きやすさや動作の軽さを求めるなら、UpNoteをお勧めします。
最後まで読んで頂きありがとうございました。